• HOME
  • 記事
  • サッカー
  • 三笘薫「今話すのは難しい」“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた森保ジャパンは“本番”で勝てるのか?
森保ジャパンが“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた(写真・ロイター/アフロ)
森保ジャパンが“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた(写真・ロイター/アフロ)

三笘薫「今話すのは難しい」“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた森保ジャパンは“本番”で勝てるのか?

 2026年北中米W杯のアジア最終予選第7節が20日に行われ、日本代表が2-0でバーレーン代表を破って通算成績を6勝1分けの勝ち点19に伸ばし、8大会連続8度目のW杯出場を開催国以外では“世界最速”で決めた。ホームの埼玉スタジアムにバーレーンを迎えた日本は、後半21分にMF鎌田大地(28、クリスタル・パレス)、同42分にはMF久保建英(23、レアル・ソシエダ)がゴール。7試合で24得点、わずか2失点と史上最強を誇る森保ジャパンは来年夏の本大会で勝てるのか。

 バーレーン相手に久保建英がダメ押し弾

 流暢に紡がれていた言葉が、不意に途切れた。
 アメリカとカナダ、メキシコで共催される次回W杯まで1年あまり。開催国以外ではもっとも早く出場権を獲得した日本が、目標として公言する優勝を果たすためには何が必要なのか。MF三笘薫(27、ブライトン)は思わず答えに窮した。
「ちょっとありすぎて……いま話すのは難しいですね」
 何かひとつを、とさらに質問が飛んでも口調は変わらない。
「いや……難しいですね」
 前売り段階でチケットが完売した埼玉スタジアムに、5万8000人を超える大観衆が詰めかけた一戦。前半を攻めあぐねた日本は、後半に選手交代で試合の流れを変える。直前に投入されたばかりの鎌田のゴールで21分に先制すると、終了間際には鎌田のゴールをアシストしていた久保のゴールで突き放した。
 そして、7分のアディショナルタイムをへて鳴り響いた、2-0の勝利を告げる笛が新たな戦いのゴングを鳴らした。左ウイングバックで先発し、後半31分にベンチへ下がっていた三笘は「ホッとしました」と勝利した瞬間の思いを明かしながら、初出場から日本が8大会連続でW杯出場を決めた価値をこう語っている。
「(日本代表の)歴史から見れば、絶対というか当たり前のところはあると思っている。そこはチームの全員が承知のうえで戦っています。ただ、今回の最終予選も簡単に勝ってきたように見えて、けっこう苦しんでいたのは理解してほしいところですけど。今日に関してももっと圧倒して勝ちたかったという思いはありますけど、難しい試合をしっかり勝ち切るのもまた大事だと思っている」
 チームの大半が中東カタールで開催された前回大会を経験している。ドイツ、スペインと優勝経験のある強敵をグループステージで撃破して世界を驚かせながら、決勝トーナメント1回戦でPK戦の末にクロアチアに敗れ、4度目の挑戦でまたしてもベスト8の壁にはね返された悔しさを、さらに成長する力に変えた。
 引き続き指揮を執る森保一監督(56)のもと、新キャプテンに就任したMF遠藤航(32、リバプール)が掲げた「優勝」の二文字が、いまでは日本の共通の目標になった。遠藤自身もバーレーン戦で勝利した後に、こんな言葉を残している。
「W杯で優勝を目指すという目標を、みんなが当たり前のように思っている。ひとつひとつの勝利に対しても、今日決めたW杯出場に対しても、まだまだこれからでしょう、といった気持ちでいる選手が本当に多いし、それは僕も変わらない」
 大陸ごとに予選スケジュールが異なっている関係で、6月に最終予選を終えるアジア勢が開催国以外で“最速”出場を決める可能性は高かった。しかし、グループAの首位に立つイラン、グループB首位の韓国も、日本と同じくアジア最終予選の7試合を終えたこの日の時点で本大会出場を決められていない。

 

関連記事一覧