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森保ジャパンが“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた(写真・ロイター/アフロ)
森保ジャパンが“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた(写真・ロイター/アフロ)

三笘薫「今話すのは難しい」“世界最速”で2026年北中米W杯出場を決めた森保ジャパンは“本番”で勝てるのか?

 来年の北中米大会では出場国数が「32」から「48」へ増加。そのなかでアジア大陸枠も「4.5」から「8.5」に増えた追い風は確かに存在する。それでも、前回も豪州およびサウジアラビアと同じグループになり、一時は敗退危機にも直面したアジア最終予選で、24得点に対してわずか2失点と圧倒的な力で無敗をキープしてきた。
 選手たちが掲げる目標の高さと、チームの大半を占めるヨーロッパ組がそれぞれの所属クラブで日常的に経験しているレベルの高さ。これらが融合された結果が、こちらも史上最速となる、3試合を残しての出場権獲得に結びついた。
 リバプールで出場機会が限られている遠藤も、ボランチとして先発フル出場したバーレーン戦後に、自身が置かれた現状に対してこう語っている。
「リバプールに所属している状況がすべてだと個人的には思っている。もちろん満足はしていないけど、普段の練習におけるインテンシティーの高さといったレベルの差が、今日のような難しい試合で自分のパフォーマンスに直結している」
 しかし、三笘の発言に象徴されるように、アジアで示された圧倒的な強さが、そのまま来年の本大会でも通用するのかといえば、答えを探すのは難しい。
 2023年11月から2次予選、アジアカップ、最終予選とアジアの戦いが続いた第2次森保ジャパンが、最後に他の大陸勢と対戦したのはカナダ、チュニジアに連勝した同年の10月シリーズ。いずれも日本国内での国際親善試合であり、ヨーロッパ勢との対戦に限れば国際親善試合でドイツ、トルコに連勝した同年の9月シリーズだけだ。
 昨年6月から本格的に導入された、左右のウイングバックにアタッカータイプを配置する「モダンな3バック」も、現時点ではアジア勢としか対戦していない。世界に対する物差しがない状況が続くなかで、次の国際Aマッチデー期間となる6月も、日本は豪州およびインドネシアとのアジア最終予選が組まれている。
 それでも、本大会で勝つ確率をあげる道はある。
 北中米大会は出場48カ国を、12のグループに分けてまずグループリーグを戦う。組み分けは抽選時点におけるFIFAランキング順に、アメリカ、カナダ、メキシコと1位から9位までの計12カ国がポット1でシード入り。さらに12カ国ずつがFIFAランキング順にポット2、3、4に入り、そこから12のグループに振り分けられていく。
 最新のFIFAランキングで日本は15位。アジア勢の最上位だけでなく、第1次森保ジャパンが誕生した2018年以降でも最上位をキープしている。現状のままなら、アルゼンチン、フランス、スペイン、イングランド、ブラジルなどの上位勢が入るポット1は難しいとしても、ポット2に入るのは確実な状況となっている。

 

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