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レッドブルがレーシングブルズの角田裕毅の昇格を正式発表(Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルがレーシングブルズの角田裕毅の昇格を正式発表(Getty Images / Red Bull Content Pool)

「たった2戦での降格は理解できない」「バカげた騒動だ」F1角田裕毅のレッドブル昇格正式発表も降格したローソンの母国メディアが猛反発…フェルスタッペンも「チームに不満」

 F1のレッドブルは27日に公式Xを更新し、4月4日から鈴鹿サーキットで開幕する日本GPから、姉妹チームのレーシングブルズの角田裕毅(24)を昇格させることを発表した。開幕2戦でポイントなしのリアム・ローソン(23、ニュージーランド)との入れ替えが、チーム幹部による緊急会議で満場一致で決まった。異例の早期降格にローソンの母国NZメディアは「たった2戦での降格は理解できない」と猛反発。またレッドブルのエースドライバー、マックス・フェルスタッペン(27、オランダ)も「チームに不満を抱いている」という。角田は不穏な空気が流れるプレッシャーの中で母国の日本GPで期待に応えることができるのか?

 NZメディアはホンダのプッシュと日本GPでの商業的価値にも皮肉

 レッドブルの公式発表に続いて自身の公式Xを更新した角田が、新天地のレーシングスーツ姿の写真とともに、英語と日本語で決意を綴った。
「ready for the challenge ahead 挑戦への覚悟はできている」
 4年連続でドライバーズ王者を獲得しているフェルスタッペンを擁し、2022、23年にはコントラクター(製造者部門)王者も獲得しているレッドブルへの加入。日本人ドライバーが王座を争うトップチームからグランプリへ参戦するのは、F1の歴史上で初めての快挙となる。
 レッドブルは昨年12月にセルジオ・ペレス(メキシコ)との契約を解除し、フェルスタッペンの相棒として角田とローソンの名前が浮上したが、23歳のF1経験の少ないNZ人を抜擢した。しかし、ローソンは開幕戦のオーストラリアGPで予選18位、決勝ではリタイアに終わると、第2戦の中国GPの予選ではレッドブル史上初めて最下位の20位に沈む。3人が失格となった23日の決勝では当初の15位から12位に繰り上がったものの、2戦を終えて獲得ポイントがゼロという不振にあえいでいた。
 一方の角田は開幕戦の予選で5位、第2戦では9位に入り、中国GPのスプリントレースでは6位入賞を果たし、3ポイントを獲得するなど存在感を示した。欧州メディアは4月4日開幕の日本GPからローソンと角田が交代すると断定的に報じた。
 その中で27日にレッドブルが角田の昇格を正式発表したものだが、F1公式サイトは、その背景を次のように説明している。
「関係筋によると、レッドブルのある幹部はオーストラリアGPを終えた段階で、ローソンを降格させる可能性を示唆していた。さらに中国GP後には、レッドブルが本拠地を置く英国ミルトンキーンズで株主、クリスチャン・ホーナー代表、ヘルムート・マルコ顧問らを交えた緊急会議を開き、次戦の日本GPでローソンと角田を入れ替える案を満場一致で可決した。ここまでの走行データを精査した結果、運転が難しいマシンとはいえ、ローソンは十分なレベルに達していないと判断した」
 しかし、ローソンの母国NZ紙の『The New Zealand Herald』は、レッドブルのエンジンサプライヤーを務め、角田の活動も支援しているホンダの強力プッシュがあったことを指摘し、ドライバー交代の判断を「タイミング的に疑問符がつく」と批判した。
「角田が母国で開催される日本GPでレッドブルのドライバーを務めれば、チームにとって商業的に大きな追い風となる。ホンダは角田をレッドブルに迎え入れようと、昨年に830万ポンド(約16億2500万円)もの大金を提示するもレッドブル側に却下された。このオファーは、いまも有効だとホンダは認めている」

 

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