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レッドブルがレーシングブルズの角田裕毅の昇格を正式発表(Getty Images / Red Bull Content Pool)
レッドブルがレーシングブルズの角田裕毅の昇格を正式発表(Getty Images / Red Bull Content Pool)

「たった2戦での降格は理解できない」「バカげた騒動だ」F1角田裕毅のレッドブル昇格正式発表も降格したローソンの母国メディアが猛反発…フェルスタッペンも「チームに不満」

 3連覇を狙ったコントラクター王座を逃したレッドブルは、2023年の途中からF1に参戦していたローソンを、経験不足を承知のうえでペレスの後任に昇格させた。レッドブルの代表であるクルスチャン・ホーナー氏は「精神力の強さ」を評価していた。
 前出の『The New Zealand Herald』は別の記事で、わずか2戦で角田との交代に踏み切ったレッドブルを「理解できない。責任を負うべきはレッドブルだ」と一刀両断。識者としても活躍している米国出身のレーシングドライバー、ベン・アンダーソンのコメントを引用する形で、痛烈な批判を展開している。
「マシンそのもののパフォーマンス不足については誰が責任を負うのだろうか。フェルスタッペンをはじめとするドライバーたちは、長年にわたってマシンの問題が解決されていないと指摘してきた。ローソンがスケープゴートにされた今回の騒動は本当に馬鹿げている。レッドブルはいまや修復不可能な問題点を数多く抱えた船であり、いずれは転覆する。チームが解決策を見つけられなければ、船が沈没する前にフェルスタッペンも脱出、つまりは移籍する。彼がいないレッドブルが、どのような惨状になるのか。何をしていいのかもわからない、壊滅的な状況に陥るだろう」
 英国メディアの『The Mirror』は今回の交代劇をローソンがレッドブル側から通告される前に報道が先行した点を問題視した。
「今回の件でとりわけ問題なのは、オランダメディアの『e Limburger』がスクープした点にある。ローソンはレッドブル側からではなく、報道を通じて自らがシートを失うと知った。まだ若く、将来性もある彼に対して、あまりにもひどい仕打ちであり、レッドブルがすでにプロフェッショナルな組織の体をなしていない証でもある」
 同メディアはさらに、フェルスタッペンが「ローソンが本領を発揮するまで、時間を与えてほしい」とチーム側へ伝えていたとも報じた。今シーズンのマシンが、フェルスタッペン仕様で、操作が難しいとされる点を踏まえての要望であり、無視される形でローソンが降格した状況に対して「チームに不満を抱いている」という。
 レッドブル側はドライバーズ王者を守り、コントラクター王者を奪還するための決断だとする、ホーナー代表のコメントも発表している。しかし、トリッキーとされるマシンに慣れてない状態は、ローソンよりもシーズンの途中でシートを得た角田に、準備期間がほとんどないという点でより大きなハンデにもなりかねない。
 RB・フォーミュラワン・チームで参戦した昨年の日本GPで、10位入賞を果たした角田は「僕にとって特別な瞬間になった」と喜びを語っている。レッドブルの一員として、4月4日に開幕し同6日に決勝が行われる今年の日本GPへ。チーム内の不穏なムードと難しいマシンへの順応といった課題をどう打ち破るのか。

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