
阪神連勝も藤川監督の石井大智を回跨ぎ起用した異例の“勝負采配”がSNSで物議!…「見事な采配」「シーズン始まったばかりで酷使はやめてもらいたい」「桐敷に何かあった?」
阪神が29日、マツダスタジアムでの広島戦に3-2で逆転勝利した。1-2で迎えた6回に森下翔太(24)が今季1号となる逆転2ランを放ち、石井大智(27)の2年ぶりとなる回跨ぎ2イニング救援などで逃げ切った。藤川球児監督(51)の異例の勝負采配は、SNSやネット上で「見事な采配」「シーズンは長いから酷使はやめてもらいたい」などの物議を醸した。
先発の富田を4回で下げたしわ寄せ
藤川監督が異例の勝負手に打って出た。
3-2で迎えた7回だ。先頭の坂本がショート右を襲う内野安打で出塁すると、続く木浪にバントで送らせながら、6回から救援して9番に入っていた石井をそのまま打席に立たせたのである。追加点よりも、石井の回跨ぎで7回を抑えることを優先させたのだ。石井はバットに当てたが投手ゴロ。近本は申告敬遠され、中野はレフトフライに倒れたが、石井はその起用に応えた。
一死から二俣にライト前ヒットを打たれ、矢野にバントで得点圏に進められたが、広島打線の要注意人物である小園を申告経験で歩かせ、モンテロをフルカウントから最後はフォークで三振。執念の力投で無失点に切り抜けた。8回はゲラ、9回は岩崎のリレーで1点のリードを守り切り、開幕2連勝である。
だが、この開幕2戦目で、早くも勝利の方程式の一人である石井に回跨ぎをさせた異例の勝負采配はSNSやネットで物議を醸した。
「見事な采配」
「カープの攻撃が右が続く打順だったから抑えてくれる確率が高い石井を跨がせたと思う。シーズンが始まったばかりだからこそ多少無理をさせても疲れは残らないし、球数もそこまで投げていなかったから確実に1勝を目指す野球をしようとしているのがわかる」
「ゲームは1点差で延長12回を考えたら誰かがイニング跨ぎをしなければならなかった」
ブルペンには桐敷、伊原、石黒の3人が待機していた。
「桐敷に何かアクシデントがあったのか?」との意見も多くあった。
岡田顧問が指揮をとった昨年までであれば7回に桐敷を送るのが勝ちパターンだった。その桐敷を広島の代打から始まる7回に起用しなかったことでその臆測も流れた。一発のある右の末包、堂林を出させないために、左の桐敷ではなく石井の続投だったのか。
一方で藤川監督の采配に疑念を抱く声も少なくなかった。
石井は、昨季56試合に登板したが、回跨ぎは2試合だけ。回跨ぎで2イニングを投げ切ったのは2023年の5月3日以来、2年ぶりである
「余裕をもってもらいたい。シーズン終盤ならまだしもまだ開幕2戦目」
「石井はタフだからイニング跨ぎはいけるとしてもシーズンは長いから酷使はできるだけ避けて欲しい」
「昨日の村上クンの135球といい、今日の石井クンの回跨ぎといい、開幕から?な投手起用をするなあ」
長いシーズンを考えると開幕2戦目で、重要なセットアッパーの一人に回跨ぎをさせるのは異例だろう。だが、藤川監督は、2005年の優勝時に「JFK」の一端を担い日米通算245セーブをあげた元ストッパーである。誰よりも、中継ぎの肉体負担も、シーズンでコンディションを維持することの難しさもわかっている。その上での起用。何か考え尽くした狙いがあったのかもしれない。