
「佐々木朗希は今すぐスターになれないが…」米メディアが指摘した大乱調の4つの論点…ロバーツ監督に登板後ベンチ裏から引き戻されたこと、制球難、3キロ低下の平均球速、スプリット不調
佐々木は61球中ストライクはわずかに32球だけだった。カブス戦の5四球と合わせて2試合で9四球。MLB公式サイトによるとドジャースでは、キャリアの最初の2度の先発で9個以上四球を記録したのは、1964年のビル・シンガー(14イニングで12四球)に次ぐ史上2番目のワースト記録だという。
特にスプリットの制球難が論点となった。
MLB公式サイトは「佐々木の代表的な売りであるスプリッターは、シーズン前に評判となり、四方八方への予測不可能な動きで相手打者を困惑させた。しかし、公式戦2試合でそれは打者にあまりスイングさせていない。佐々木はカブス戦で15球のスプリッターを投げ、2回のスイングと1回の空振り。タイガース戦では、15球のスプリッターで4回のスイングと2回の空振りを生み出した。見逃しのストライクを奪ったのは1球だけだった」と指摘。
捕手のウィル・スミスの「おそらく私が今まで捕った中で最高のスプリッターのひとつです。厄介だよ。ゾーンをコントロールすることで落ち着くと思う。カウントで不利になったり、それらの戦いでうまくいかなかったり、早めに先制したり、本当にバランスを崩していた。しかしここは大リーグ。それは難しいことだし彼は学ぶだろう。彼は良くなる」というコメントを付け加えた
またCBSスポーツも「プレートの前でスプリッターをバウンドさせすぎた。ピッチのプロット(配球データ)がそれらを物語っている。これらの投球の多くは打者にとって簡単なものだ」と指摘した。
そしてもうひとつの論点が球速の低下である。この日の最速は155.9キロで、平均球速は154.7キロ。カブス戦では最速161.7キロで平均球速は157.7キロだったから、3キロも低下したことになる。
この理由についてはCBSスポーツがこう分析している。
「これは理解できる。カブス戦では、母国での投球、そしてMLB初先発でありアドレナリンがたくさん出ていたに違いない。また今回はコントロールを重視して少し力加減を弱めた可能性もある(たとえそれがうまくいかなかったとしても)」
すべてが佐々木の良さを消す負の連鎖に入っているのかもしれない。