
名門帝拳の超ホープ高見亨介が9戦目で日本ライトフライ級王座を奪取した(写真・山口裕朗)
「那須川天心より生意気で」「辰吉丈一郎のような勢い」名門帝拳の“23歳スター候補”高見亨介が6回TKOで日本ライトフライ級王座を獲得…「すぐに世界を獲れる」と本田会長
三迫陣営の横井トレーナーは、あのレジェンドに高見を重ねた。
「世界レベルにある選手だと思う。こちらも世界戦のつもりで挑んだ。辰吉丈一郎が出てきた時のような怖いもの知らずの勢いを感じる」
確かに元WBC世界バンタム級王者、辰吉丈一郎の若かりし頃のスピード、センス、闘争心、そしてスター性に通じるものがある。本田会長が惚れ込んだのもわかる。
どの世界王者と戦いたいか?と聞かれ、ジムメイトの岩田翔吉が3月13日に判定で、WBO王座を奪われたレネ・サンティアゴ(プエルトリコ)の名前をあげた。
「先輩の翔吉君が、やられたサンティアゴ選手でも。チャンスがあればどの団体でも挑戦させていただければ」
減量はきついが、複数階級制覇が大きな目標としてあるため、ライトフライ級から世界王座を目指したいという。
「体重がきついので、早めに挑戦させていただければ嬉しい。複数階級を狙って、どっちみち上げないときつい。それも考えながらやれたら。何階級?とりあえずチャンピオン。まだ大口をたたけない。目の前の課題をひとつひとつクリアしたい。接近戦の部分の強化できればいい。レベルが上がると、インファイトも必要になる」
4月5日が23歳の誕生日だった。友人に「減量中の今はケーキは食べれないだろう」と、紙粘土で作ったケーキをプレゼントされた。
「これに勝ったら、本物を食べてやろう。それが糧になった」
そんな話を聞くと、まだ可愛いが、その実力とポテンシャルは、すでにモンスター級である。
(文責・本郷陽一/RONSPO、スポーツタイムズ通信社)