
「破壊的パワーで井上尚弥を痛い目にあわせる。世界に衝撃を」5.4米ラスベガスでモンスターと対戦するWBA1位カルデナス陣営が豪語…ウーバー、宅配ドライバーからのアメリカンドリームを狙う
「この子は両手に破壊的なパワーを持っている。彼は1ラウンドから最終ラウンドまで打撃で苦しめることができるファイターの一人だ。動きもいいし、ディフェンスもいい」
そしてこう豪語した。
「ラモンが井上の右か左を(カウンターで)捕らえれば、井上を痛めつけるだろう。井上が痛い目にあうのは分かっている」
ディアス氏は、元2階級制覇王者のディモシー・ブラッドリー(米国)を育てたことで知られ、2012年には、WBO世界ウエルター級王者だったマニー・パッキャオ(フィリピン)に挑戦して不利の予想を覆して2-0の判定で破る大番狂わせを起こしている。そこにはディアス氏の存在があった。ブラッドリーとパッキャオは、計3度、戦うことになるが、同氏は他にも多くの世界王者を誕生させており、元3階級制覇王者のアブナー・マレス(米国)もその一人。また弟のフリオ・ディアスはIBF世界ライト級王者になった。その経験豊富な参謀の言葉は不気味だ。
そして、ディアストレーナーは、こう続けた。
「彼はキャリアの初期で彼はファイトマネーをもらわず無償で戦っていた。彼が欲しかったのはソーダと試合後のタコスだけだった。何もないところからのスタートだった。彼は、ここにいて、このスポーツを愛している。我々は世界に衝撃を与えるつもりだ」
カルデナスも、「生活費を稼ぐためにLyft(ライドシェアタクシー)、DoorDash(フードデリバリー)、Uberをしていた」というハングリーな実態を明かした上でこう決意を語る。
「世界王者と戦うのは、ひとつのことだが、4団体統一王者と戦うことは究極の賞だ。私が、今ここにいることは、私の勤労意欲と自己信念の表れだ。なぜなら、私は必ずここにたどり着けると思っていたからだ」
カルデナスは、直前までカリフォルニア州インディオの「ディアス・ブラザーズ・トレーニング・キャンプ」にて合宿を続けるという。
ただ井上に油断はない。
「映像をもらった時、大橋会長と『意外と気が抜けないですね?』という会話をした。骨格的にもスーパーバンタム級。リードパンチが優れていて凄くタフな印象を持っている。アコスタとの試合は、フルに見ていないが、アコスタは凄くパワーがあってタフな選手なので、その選手にダウンを奪われながら判定で勝つのは実力があるし、精神力とタフネスを兼ね備えている」
5日の記者会見でそう分析した上でこう宣言した。
「アメリカで試合するのであれば、KOは考えていきたい。KOでも判定でも魅せるボクシング」
5.4米ラスベガス決戦が面白くなってきた。