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バーレーンGPのフリー走行でレッドブルの角田裕毅は戒告処分に18番手と苦戦(写真・AP/アフロ)
バーレーンGPのフリー走行でレッドブルの角田裕毅は戒告処分に18番手と苦戦(写真・AP/アフロ)

「滑稽なミス」レッドブル角田裕毅のバーレーンGPフリー走行での“あるシーン”を海外専門メディアが指摘…戒告処分&18番手と苦戦もチームアドバイザーは「予選は速く走るだろう」と擁護

 F1の今季第4戦、バーレーンGPが11日に開幕し、強豪レッドブルへ昇格して2戦目の角田裕毅(24)が今季初の戒告処分を科された。午後のフリー走行1回目(FP1)でガレージから出てきたウイリアムズのアレクサンダー・アルボン(29、タイ)をピットレーンで追い越した行為が審議対象となり、セッション終了後にスチュワード(審議委員)が国際競技規則違反と判断した。FP1で9番手につけた角田は、日没後の同2回目(FP2)ではタイムを伸ばせず18番手に後退し、12日の公式予選へ向けて大きな課題を残した。

 角田「初日はすべてが全体的に乱雑だった」

 レッドブルへ昇格して2戦目の角田に、今季初の戒告処分が科された。
 スチュワードの審議対象となった角田の行為は、11日に開幕した今季第4戦、バーレーンGPのFP1が中盤に差しかかった頃に発生した。
 ピットエリア内のマシン走行路、ファストレーンを走行してきた角田の目の前に、ウイリアムズのアルボンが乗るマシンがガレージから飛び出してきた。角田はとっさの判断でガレージ側のワーキングレーンへマシンを回避。衝突を免れるとともにアルボンの前へ出て、再びファストレーンへ戻ってトラックへ出ていった。
 角田のこの行為が国際競技規則違反と判断された。国際自動車連盟(FIA)の国際競技規則付則のL章第Ⅳ章第5条dには、次のように定められている。
「ファストレーンまたはワーキングレーンにいるクルマは、ファストレーンを走行中の他のクルマを追い越してはならない。ただし、明らかに機械的な問題を抱えて極端に遅いクルマ、停止しているクルマ、その他の障害物など、特別な事情がある場合を除く」
 FP1のセッション終了後に角田は4人のスチュワードによって召喚され、アルボン、両チームの代表者とともにヒアリングを受けた。FIAのリリースによれば、角田は問題視されたシーンを次のように説明したという。
「アルボンの車がガレージから出てきたのを見て、避けようとブレーキをかけたらロックしてリアに追突する可能性があると感じたため、衝突を避けるため右に回避した」
 実際、問題のシーンの直後には、アルボンが無線を通して「ごめん」と謝罪している。スチュワードも角田の説明を受け入れた上で、それでも今回は特別な事情には当たらないと判断した。FIAのリリースは、さらにこう続けている。
「衝突を回避した22号車のドライバー(角田)は、23号車(ウイリアムズ)を追い越すのではなく、23号車の後ろに下がるべきだった。特別な事情がない限りは、ピットレーンでの追い越しは明確に禁止されている。この状況はそうしたもの(特別な事情)と見なされない。したがって規則違反の発生となり、ペナルティーが科せられた」
 国際競技規則は同時に、安全性に欠けるピットアウトを行った際に科すペナルティーとしてアンセーフリリースを定めている。角田が追い越さなければ、逆にアルボンにアンセーフリリースが科されたのか。リリースにはこう綴られている。
「調査の結果、安全ではないリリースではなかったと判断した」
 レギュレーションでは、1シーズンで5回の戒告を受けたドライバーは、当該GPで10グリッド降格のペナルティーを受けると定めている。角田が今季初の戒告処分を科された件を、オランダの専門メディア『RacingNews365.com』は、アルボン側に非がないのはおかしいと言わんばかりに次のように報じている。
「角田裕毅はバーレーンGPのピットエリアで、アレクサンダー・アルボンに巻き込まれた奇妙な事件の後に、スチュワードに呼び出されて叱責された」
 また、F1専門メディアの『GP BLOG』は、FP1で角田がピットインする際にレッドブルのガレージ前を素通りしたシーンを「滑稽なミス」と伝えた。
「チームから無線で連絡を受けた日本人ドライバーは、すぐに『ああ、ごめんなさい』とミスに気がつき、次の周回で正しいピットボックスに戻って謝罪した。開幕したばかりのバーレーンGPで、特に話題になったシーンだった」

 

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