
泥沼5連敗で最下位のソフトバンクはトレードなどの緊急補強をすべきか…近藤、柳田、正木ら主力の故障離脱続出で西武の隅田に0-1完封負け
池田氏が指摘するように3月28日のロッテ戦の開幕オーダーだった1番・周東、2番・近藤、3番・柳田、4番・山川、5番・正木、6番・今宮、7番・ダウンズ、8番・リチャード、9番・谷川原のうち、この日のスタメンに名を連ねたのは、山川と今宮の2人だけだ。
近藤は、腰の手術で長期離脱が決定的となり、柳田も11日のロッテ戦で膝を痛めて戦列を離れ、正木は前日のゲームで負傷交代。周東は膝の調子が悪く、この2試合連続で出場がない。オープン戦で右脇腹を負傷した栗原が、4月17日の楽天戦から復帰し、いきなりマルチ安打を放ったが、西武戦の2試合はノーヒットで、まだ全開とはいかない。
加えて池田氏は投手陣の問題も指摘する。チーム防御率3.38はリーグ最下位だ。
「先発もモイネロと前田純の2人が安定しているが、有原が勝てていないし、スチュワートがいない。ヘルナンデス、オスナという8、9回の鉄壁の布陣が揺るぎ、中継ぎ陣に不安が残っている。先発から松本晴をブルペンに移動させたが、まだ整備は不十分」
“8回の男”ヘルナンデスはすでに2敗を喫し防御率11.57で16日に2軍落ち、守護神のオスナも17日の楽天戦で救援に失敗、防御率は7.88でセーブはわずかに1しかない。
では、最下位脱出の手立てはあるのか。トレードなどの緊急補強をすべきなのか。池田氏は「若手」「先発」をキーワードにあげる。
「まだ4月だということが救い。長いペナントレースを考えると立て直していく時間はある。でも考えてみれば、今の布陣はほぼバックアップメンバー。選手層の厚いソフトバンクだからこそ、なんとか踏ん張れるとも言える。緊急補強をするのであればトレードは難しいだろうし外国人野手しかない。ただ慣れるまでに時間はかかる。補強しないよりもした方がいいが、今いる選手でなんとかすべきだと思う。石塚がこの日昇格したが、若手には逆にチャンス。ポジションがかぶるがリチャードもいる。ただ打線にメンバーが揃うまでに時間はかかる。今できるのは投手陣の整備。先発、中継ぎがゲームを作り、チーム防御率を下げていくしかないだろう」
今日20日は、今季初先発となる東浜をマウンドに送る。対する西武は渡邉勇太朗。6日の対戦では8得点を奪い5回途中でKOした相性のいい相手ではある。
小久保監督は「明日ひとつ勝って(福岡へ)帰りたい」と連敗脱出を誓った。