
なぜ横浜DeNAは阪神に3タテ許す5連敗で最下位に低迷しているのか…7回投入の森原康平が誤算で森下翔太に2ランを浴び逆転許す
なぜなのか。
現役時代にタイトル獲得経験のある評論家の一人は、ブルペンの整備不足を指摘した。
「ストッパーの森原が出遅れてまだ本来のボールに程遠い状況。だから7回に使ったんだろうが、そのベストでない部分を差し引いたリードをしていないから、森下に手痛い一発を浴びた。失投ではあるが配球ミスだろう。ベンチがまだ試運転中の森原を7回に使わざるを得ないのが、横浜DeNAの問題点。つまりブルペンの勝ちパターンが整備できていない。入江も肩の手術の影響で連投をさせられず、伊勢、ウィック、宮城あたりをどう絡めていくかだろうが、調子を見ながら、やりくりしなければならないのが苦しい。継投ミスも生まれる」
またバウアーの3連敗も「誤算だったのではないか」と指摘した。復帰後初先発となった3月29日の中日戦こそ6回1失点とゲームを作ったが、すぐにコンディション不良で登録を抹消され、16日の巨人戦は、5回5失点と炎上、22日の阪神戦も7回4失点で三振は投手の才木から奪った2つだけだった。
「メジャーでは4月は球数に制限をつけてまだ調整段階。バウアーもそういう段階なのかもしれないが、2年前に比べて明らかにストレートの球速が落ち、踏み出しのステップ幅も狭くなった。クイックを多用して、タイミングを外そうとテクニックに走っているのも、本人がそこを自覚しているからだろう。また球威がないのに、高めのゾーンを使おうとしすぎて墓穴を掘っている。メジャー式の配球は日本では通用しないことを2年前に学んだはずではなかったのか。バウアーの3敗も横浜DeNAの低迷の原因の一つだと思う」
そしてもうひとつの深刻な問題が、得点力不足。先週は、3試合に完封負け、阪神3連戦も、3試合共に2得点しかできなかった。
チーム得点68、チーム打率.231はリーグ4位、チーム本塁打数7はリーグ3位である。
「京田が3番を打つようでは苦しいだろう。オースティンが抜けた穴があまりにも大きい。牧、宮崎、佐野らもオースティンがどんと構えていてこそ生きる。牧は、昨日、今日と技で打点を稼いだが、あれでは相手バッテリーは怖くはない。対左腕に7連敗を喫したのは、牧、宮崎の右打者2人が左腕を苦手としていることが理由。とにかく淡泊な打者が多すぎる。ファウルで粘って、好球を待つ四球を選ぶなどして打線をつなぐことのできる打者が不在だ。三森の機動力は魅力だが、それだけでは横浜DeNAが自慢の打線の爆発にはつながらない」
チーム四球数42はリーグワースト。また6日に登録抹消されたオースティンはまだファームの試合にも出場できていない。
同評論家が指摘するように牧は、対右腕には打率.318あるが.対左腕は.250、宮崎も対右腕は.333で対左腕は、なんと.133まで下がる。
主軸の右打者2人が、左投手の内側に食い込んでくるスライダー、カット系と、外に落とされるチェンジアップ系への対応に苦しみ、左腕アレルギーを克復できていないことが、対左腕に勝てない原因のひとつになっている。
今回、阪神は門別、冨田という2人の左腕をぶつけてきたが、他球団も左腕を横浜DeNAに向けてくるだろう。
今日25日から本拠地で首位の広島と3連戦。
三浦監督が言う。
「いいところを出せつつはある。まずひとつ。そっからです」
先陣を切るのはエースの東。連敗ストップの切り札である。