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角田裕毅の3戦をレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表(右)は評価している(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)
角田裕毅の3戦をレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表(右)は評価している(写真・Getty Images / Red Bull Content Pool)

レッドブルで3戦を終えた角田裕毅の本当の評価を考察…年間制限のある英国の本拠地での“秘密特訓”が意味するものとは?

 2年前のマシンといえば、2023年に22戦中21勝を挙げ、1988年のマクラーレン・ホンダが16戦15勝で保持していたF1史上最高勝率という記録を更新した伝説の「RB19」だ。いま乗っているRB21と同じグラウンドエフェクトカーであり、共通する点も少なくない。また、テストを通してレッドブルのエンジニアたちと行うセットアップ作業は、今後のグランプリを戦う上で貴重な経験となる。
 角田も次のように話して楽しみにしていた。
「RB19からのフィードバックができれば、あれほど成功した要因は何だったのか、そしてRB21にない何かがわかると思います。自信のレベルとか、あらゆる面で。マシンのパフォーマンスを安定させるためのプロセスを学んでいる最中です。今のところの自分のパフォーマンスにはかなり満足しているし、いいパフォーマンスを見せています。今行っていることを続けるだけです」
 TPCはプライベートテストなので、タイムは公開されていない。ただし、このテストの目的はタイムではなく、シーズン中のテストが原則制限されている中で、2年落ちとはいえF1マシンを走行できることにある。それはレッドブルでの走行経験が少ない角田にとっては、ポジティブな要素しかない。
 TPCテストは今年からレースにエントリーしているレギュラードライバーに関しては、年間最大4日間、総走行距離が1000kmに制限された。その貴重な1日を角田に与えたレッドブル。よほどのことがない限り、シーズンの残りも角田を起用することは間違いない。
(文責・尾張正博/モータージャーナリスト)

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