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米ラスベガス入りした井上尚弥が異色のサイクリングトレーニング(写真提供・大橋ジム)
米ラスベガス入りした井上尚弥が異色のサイクリングトレーニング(写真提供・大橋ジム)

米国入りした井上尚弥が異色のサイクリングトレを敢行した理由…「待ちきれない」93歳の世界的プロモーター、ボブ・アラムCEOの激励受ける

プロボクシングの4団体統一王者の井上尚弥(32、大橋)が25日(日本時間26日)、米国ラスベガスでの最終調整をスタートさせた。5月4日にTーモバイルアリーナでWBA1位のラモン・カルデナス(29、米国)との防衛戦を行う井上が取り入れたのは異色のサイクリングトレーニング。また今回のイベントを主催した共同プロモーターのトップランク社、ボブ・アラムCEO(93)がジムを訪ねて激励した。

 

トップランクジムで調整(写真提供・大橋ジム)

「井上と大谷はアメリカのファンに受け入れられる」

 モンスターは午前8時に始動した。
 滞在しているホテルから車で20分走り、ラスベガスの郊外へ移動すると、今回の遠征に帯同している弟の元WBA世界バンタム級王者の拓真、太田光亮トレーナー、鈴木康弘トレーナーの4人で、現地で借りたマウンテンバイクで、舗装されたサイクリングロードを約15km走った。異例のサイクリングトレーニング。ランニングに比べて、膝や腰への負担がそれほどない状態で、心肺機能をアップして、汗を出す効果のあるエクササイズだ。考え尽くされた異色トレーニングだろう。
 午後4時からはトップランクジムでのジムワーク。井上、拓真、いとこでウエルター級で再起した浩樹の3人で、鈴木トレーナーの合図によって、反応して動く「シグナルトレーニング」でウォーミングアップをし、シャドーボクシング、ミット打ち、サンドバッグ打ちなどを行った。
 トップランクジムでは、93歳の重鎮CEOであるアラム氏の激励を受けた。
 アラム氏は自身のXにツーショット写真と共に「パウンド・フォー・パウンドの王者であり、スーパーバンタム級の絶対王者でもある井上尚弥選手をラスベガスにお迎えできて本当に嬉しかったです。5月4日、Tモバイル・アリーナで行われるラモン・カルデナス戦が待ちきれません」と投稿した。
 世界的な大物プロモーターであるアラム氏は、井上の防衛戦には、米国からの長時間のフライトもものともせずに必ず来日してくるほどモンスターに惚れ込んでいる。1月24日に井上が、怪我をしたWBC&WBO1位のサム・サム・グッドマン(豪州)の代役のキム・イェジュン(韓国)と防衛戦をした際にもメディアに応対してこんな話をしていた。
「比べることのできないファイターだ。スピード、パワー、すべての能力…60年以上ボクシングを見ているが、こんなボクサーは見たことがない」
 そう絶賛した上で4年ぶりの米再上陸を心待ちにしていた。
「井上尚弥は、今やボクシング界の顔だ。アメリカのボクシングファンは、彼を見れることを楽しみにしている。日本のアスリートはアメリカに受けいれられている。2024年には大谷翔平が大きな活躍を見せて、日本人がどれだけできるかを証明した。そして、もう一人が井上。アメリカファンはたのしみ、日本人のアスリートは、アメリカに受け入れられる存在で2人がどんな活躍するかに注目している」
 アラム氏は、ドジャースの大谷と井上を並べて語る時が多い。
 今回の試合はESPNで全米にライブ中継されるが、大谷のいるドジャースとブレーブスの試合中継の後のリレー中継となる。

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