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阪神の小幡の超美技が勝敗を分けた(資料写真)
阪神の小幡の超美技が勝敗を分けた(資料写真)

阪神が77年ぶりの対巨人開幕5連勝を果たした3つの理由…「大山悠輔の“魚雷バット”」「小幡竜平の超美技」「防御率0.00及川雅貴の存在」

 また阪神の美技は小幡のビッグプレーだけではなかった。
 4回には無死三塁から岡本のセンター前へ抜けそうな強烈な打球を中野がダイビングしてストップし一塁でアウトにした。同点にはされたが、走者がいなくなり、ディプランティエは切り替えることができていた。5回には二死満塁から吉川の打球は、右中間を襲ったが、森下がランニングキャッチ。強い浜風が吹きつける中、簡単な打球ではなかった。
 一方の巨人は、8回の泉口のミスから4失点につながった。4回には無死一塁から佐藤の投手ゴロを二塁ベースに入った泉口が、一塁へ転送する際に一瞬、握り直して併殺を取れなかった。こういう走者の残しが、のちのちの打順の巡りに影響を与えていくのが野球なのだ。
 甲子園での守りの野球を意識してか、藤川監督は1回、5回と2度の得点機にいずれもバントで手堅く走者を送った。試合後のインタビューでは、「ファンの方のそうしなさい、ということじゃないですかね」と、難解なコメントをしていたが、それは「甲子園の野球」という意味だったのだろう。
 77年ぶりとなる対巨人開幕5連勝について聞かれた藤川監督は、終始、柔らかい笑顔を浮かべてこう返している。
「ファンのみなさんが、そうしなさいとスタンドから問いかけているようなゲーム展開。選手たちが現状よく躍ってくれている。まあ、何かを掛け違えれば反対に行くのがこの世界。みなさんもぜひ目を離さないように見ていただきたい」
 首位を固める7連勝、そして対巨人開幕6連勝を狙う今日27日の先発にはルーキーの伊原を指名した。プロ初先発となった20日の広島戦で5回無失点の好投を見せてすでに初勝利を手にしているドラフト1位左腕だ。
「この声援を聞くと勝たなければと感じます。伊原は新人ですけど強心臓を発揮してくれると思う」
 藤川監督はこう期待を寄せる。
 一方の巨人は今季初先発となる堀田。2軍で先発調整して11イニング連続無失点でチャンスを勝ち取った2019年のドラフト1位右腕だ。スポーツ各紙の報道によると、阿部監督はこう語ったという。
「明日も総力戦。必ず勝って帰りたいと思います」
 伝統の一戦の第六幕のプレーボールは午後2時だ。

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