
角田裕毅はクラッシュがなければサウジアラビアGPで6位だった?!「スピードもアプローチも正しい」とレッドブルの重鎮幹部が昇格後3戦のレースを絶賛
レッドブルの角田裕毅(24)が緊急昇格後に3戦を終えて日本GP12位、バーレーンGP9位、サウジアラビアGPリタイヤの結果だが、チームのレーシングアドバイザーであるヘルムート・マルコ氏(82)が「彼のスピードもアプローチも正しい」と称讃した。ドイツの専門メディア「スピードウィーク」の自身のコラムで伝えたもの。一方で角田もエースドライバー、マックス・フェルスタッペン(27)との差について「時間をかけて積み上げていくしかない」と語った。次戦のマイアミGPは日本時間5月3日に開幕する。
次戦は5月3日のマイアミGP
レッドブルに昇格して3戦を終えた角田の対するチームの評価が明らかになった。
82歳になったチームの重鎮であるマルコ氏が、ドイツの専門メディア「スピードウィーク」に掲載している自身のコラムで、角田をこう評価したのだ。
「角田がレッドブルで2台目のマシンに乗り、最初の3度の週末を終えた後に対する中間評価を伝えると、彼のスピードは正しいし、アプローチも正しい。予選での事態が深刻化して、彼はマックス(フェルスタッペン)のタイムに及ばなかったが、通常のレンジは、コンマ2、3秒差だ」
“デビューレース”となった日本GPは12位。バーレーンGPでは9位入賞でポイントを獲得し、先のサウジアラビアGPでは、予選を最高位となる8位で通過したが、元チームメイトのアルピーヌのピエール・ガスリーと接触してクラッシュするアクデントに見舞われてリタイヤした。
たった2戦で“クビ”になったリアム・ローソンがリタイヤ、12位の成績だったことを考えると、2戦目に入賞しただけ、角田が“マシ”との見方もあるが、明確な成功は収めていなかった。それでもマルコ氏は、適応が難しいとされるRB21への対応力と、本来、角田が持つスピードを評価した。
また無念のリタイヤとなったサウジアラビアGPの分析では驚くべき結果が見られたことを明かした。
「サウジアラビアGPの1周目でガスリーと起こしたようなクラッシュは起こり得るものだった。私たちの計算では、(もしクラッシュがなければ)彼は6位でフィニッシュできたはずだ。(これまで)私達の2台目のクルマがトップ10に近づくことは滅多になかったからね」
サウジアラビアGPで角田は3戦目にして予選最高位となる8位のグリッドを確保していた。もしガスリーとのクラッシュがなかった場合、チームの分析によると6位入賞を果たす可能性があったというのだ。昨年12月までセカンドドライバーを務めたセルジオ・ペレスは、2024年シーズンは第16戦のイタリアGP以降、9戦で一度も6位以上に順位を上げることができなかった。ドライバーズ選手権も8位に終わり、昨年12月に契約解除となったわけだが、そう考えると、マルコ氏が6位入賞の可能性のあった角田を称賛するのも当然だったのかもしれない。