
一体どこまでいくんだ!モンスターの1年後は「チャンピオンと戦うのが井上尚弥の仕事」と大橋会長が明言…WBOフェザー級王者エスピノサからの対戦要求を「面白い」
話は横道にそれたが、エスピノサに挑むとすれば、来年の夏以降、1年以上先の話になる。
そして大橋会長は、こう続けた。
「周りのチャンピオンと戦うのが、これからの井上尚弥の仕事になると思う」
中谷とのスーパーマッチを終えると、フェザー級に本格転級してそのタイトルに挑戦していく構想を明かした。12月にボールに勝てば、フェザー級のベルトは残り3つ。WBO王者がエスピノサで、WBCが井上にスーパーバンタム級のWBC&WBOタイトルを奪われたスティーブン・フルトン(米国)、そしてIBFはアンジェロ・レオ(米国)だが、5月24日に大阪で同級1位の亀田和毅(TMK)の挑戦を受けることになっている。井上の来年夏以降は、フェザー級の“王者狩り”に突き進むことになりそうなのだ。
「一つ一つ勝って来年に大きな試合がある。一つ一つ勝負ですよ」
大橋会長は井上の気持ちを代弁した。
まず目の前にWBA1位のカルデナスが立ちはだかる。
「地獄のパンチを持つ男」の異名を持つ27戦26勝(14KO)1敗のボクサーファイター。3戦前になる昨年2月にはWBC中米カリブスーパーバンタム級王座決定戦でイスラエル・ロドリゲス・ピカソ(メキシコ)の顎を右のカウンターで粉砕して6ラウンドTKO勝利した。プロ13戦目に判定で1敗しているが、減量苦でのコンディション不良が原因で、以降14連勝中。8年間負けはない。リードジャブの上手さとタフさを井上は警戒しているが、ブックメーカーのオッズは、井上の勝利はほぼ元返しで、カルデナス勝利は13倍となっている。
それでも大橋会長は気を引き締める。
「弱そうに見えたっていう方が怖い。弱そうに見えて弱い奴はあまりいない。強そうに見えて弱い奴はいっぱいいたけどね」
T―モバイルアリーナの座席は8割以上埋まりつつあるという。